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DATE: 2013/12/11(水)   CATEGORY: 上演記録
ベローナの日傘
老いと愛のトラデジー
上演のご挨拶(演出・山崎哲史)
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本日はご来場ありがとうございます。
  今年の初めに、NHKスペシャル『老人漂流社会~終の住処はどこに』という番組がありました。施設を転々とする高齢者の問題をとり上げ、自らの意志で「死に場所」すら決められない現実を伝えるものでした。「周囲に迷惑をかけるだけの存在になりたくない…」今の日本では、多くの高齢者が耐え続けており、今後さらに厳しくなることすら覚悟しなければならないのが現状です。
 そこで今回、フォーラム・コイナさんの会の公演は「高齢化社会の問題を取り上げたい」というテーマで、いろいろなモチーフを模索しました。だれもがめざすはずの「幸せ」とは何だろうかと考えたとき、人が求め与え続けている「愛」について、老いてこそ得られるものがあるのではないかと気付きました。そして、本日、ある既存のストーリーを土台にした『ベローナの日傘』という舞台を上演することとなりました。
舞台はイタリア。地中海をのぞむ美しいサンレモの街に住む、感情表現の豊かな情熱のイタリア人のお話です。タイトルの「ベローナ」は、世界でもっとも有名な恋愛悲劇『ロミオとジュリエット』の舞台となった街です。ここで比較的裕福に生まれ育った姉妹の愛情を、その底流にある「母」という存在を匂わせながら、静かに展開していきます。
思い出と未来の期待に希望を見出そうとする妹フランチェスカに対し、姉ディアナは現実的であり悲観的です。ディアナは、自宅の売却に同意するも改築を拒みます。改装を提案されていた「窓」には、母の思い出があったのです。しかし後に売却を拒否し改築を望み、これは思い出との決別、そして新しい未来へのせつない希望を認めた瞬間でもあったわけです。しかし、はじめて未来を感じたとき、周囲の愛情にかこまれながらディアナは息を引き取ります。不幸な生涯でしたが、その最後のときだけはとても幸福だったのかもしれません。一方の妹フランチェスカにとっては、愛も、夢も、手間をかけられていた姉の存在もすべてを失った瞬間でもありました。まさに悲劇的な結末になったわけです。
一昨年は古典落語の『芝浜』を、昨年は日本の昔話を、それぞれ演劇にして上演してきましたが、今年は深い人間の心理ドラマを、このメンバーでしかできないで味わいを醸しながら創作いたしました。「コイナさんの会」の名称の由来でもあるドイツの劇作家・B.ブレヒトの演劇風に、「考えていること」と、実際の「行動や発言」が異なる、そんな人間の二面性を表現しながら、小さな人生を描きます。
これは人生の悲劇なのか、それとも人生が悲劇なのか、ゆっくりとご覧いただければ思います。
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